米Freescale Semiconductor, Inc.は2009年2月16日,「i.MX515」プロセサをベースにした同社のNetbook向けリファレンス・デザインが,「Android」などにも対応した,と発表した。Androidは,米Google Inc.が開発したオープン・ソースの携帯機器向けソフトウエア・プラットフォーム。Androidを搭載した機器の開発例としては,台湾HTC Corp.のスマートフォン「T-Mobile G1」などがあるが,近い将来,小型で低価格のノート・パソコンであるNetbookもそれに加わる。Freescale社は,同社のリファレンス・デザインを採用すれば200米ドル以下のNetbookを実現できる,としている。

 同リファレンス・デザインは,英ARM Ltd.の「Cortex-A8」を採用したi.MX515プロセサ,LinuxベースのOS「Ubuntu」,Freescale社の電力管理IC,米Adobe Systems Inc.のFlash Liteなどを含む。台湾Pegatron社と共同開発した。

 今回,Freescale社は同リファレンス・デザインを,Androidのほかに,カナダXandros社,米Phoenix Technologies社が提供するLinuxベースのOSにも対応させる。さらにWavecom社,Option社など無線通信技術を持つ企業との提携によって,第三世代携帯電話(3G)経由での無線接続を可能にしていくという。

 Freescale社は2009年第2四半期にi.MX515の量産を開始する予定で,同時期にAndroidやその他のOSのサポート,3G接続のサポートを開始する予定である。