韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.の2008年におけるイチオシの携帯電話機は,同社の超薄型携帯電話機シリーズ「Ultra Edition」の最新機種「U900 Soul」である。MWC会場のあちこちに大型看板による広告を設置したほか,バルセロナの国際空港でも,「Soul」の文字が躍っていた。

 Soulの大きな特徴は,メイン・パネル下部に設置されたサブ画面にある。この部分にはタッチ・センサが組み込まれており,ユーザーが何らかの選択をする際に利用する。特徴的なのは,ユーザーが起動しているアプリケーションに応じて,サブ画面の操作ボタンの表示内容が変化することだ。例えばGoogleの検索ボタンが表示される場合もあれば,矢印のみ表示される場合もある。メイン・パネルで表示している内容に応じて,サブ画面の項目が変化するというコンセプトである。同社はこのタッチ・パネルを,「Magic Touch by DaCP」と呼んでいる(Tech-On!の関連記事)。

 もう一つ特徴的なのが,サブ画面のタッチ・センサに,ハプティック(触覚フィードバック)と視覚的変化を組み合わせたユーザー・インタフェースを取り入れていることだ。指で特定箇所を押し込むと,触覚フィードバックによる強い反応が返ってくるほか,押したボタンの周囲に波模様が表示され,押しているという感覚を視覚的にも表している。Samsung社はこれまでもハプティック技術を搭載した携帯電話機を発売しているが,今後もこうしたタッチ・センサとハプティック技術の組み合わせは増えていきそうだ。Samsung社のU900でサブ画面を指で押した時の動きを,動画で紹介する。

動画 U900 Soulをサブ画面で操作した動き(約17秒の動画)
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 (MWC 2008に関するレポート記事を,『日経エレクトロニクス』2008年3月10日号に掲載予定です)