2008年1月28日にソフトバンクモバイルが発表した春モデルのうち,デザイン性を全面に打ち出したのが「THE PREMIUM TEXTURE」と名付けられた「823SH」だ(そのほかの春モデルについてはTech-On!関連記事1,Tech-On!関連記事2を参照)。「ファッションに合わせてコーディネイトできる携帯電話機」(代表取締役社長の孫正義氏)。折りたたみタイプで,薄さは14.3mm。2.6型のQVGA液晶を搭載している。
823SHの特徴は,9種類用意された「テクスチャー」である。本体の色は2種類だが,本物の木や革,カーボンといった素材で携帯電話機の表面を覆う。これによってデザインのバリエーションを増やしている。木の素材はエボニー(黒壇),革は牛革を染色して白や黒,パイソン風,クロコダイル風などに仕上げている。
これら標準テクスチャーのほかに,限定テクスチャーとして京友禅や京漆器を取り入れた「JAPAN TEXTURE」を数量限定で販売する。京友禅は木村染匠,京漆器は象彦と,いずれも京都を代表する老舗と共同でテクスチャーを開発するという。素材に友禅や漆を採用することによって,高級感を全面に打ち出したものと言える。
さらにそれを推し進めたものが,「Tiffanyケータイ」である。ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インクと協力し,823SHをベースに開発する。詳細はまだ決まっていないが,筐体にプラチナを採用し,合計20カラットを超えるダイヤモンドを400個前後あしらうという。このため「価格は1000万円で,10台限定とする」(孫社長)計画である。