新機種を説明する孫正義代表取締役社長。手にしているのは“インターネットマシン”922SH
新機種を説明する孫正義代表取締役社長。手にしているのは“インターネットマシン”922SH
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“FULLFACE2”921SH。スライド型で,タッチ・センサや3D加速度センサを搭載している
“FULLFACE2”921SH。スライド型で,タッチ・センサや3D加速度センサを搭載している
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“インターネットマシン”922SH。閉じた状態でもアドレス帳を操作できる。
“インターネットマシン”922SH。閉じた状態でもアドレス帳を操作できる。
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“株ケータイ”920SH YK。横長の画面に,株式の情報を表示する。
“株ケータイ”920SH YK。横長の画面に,株式の情報を表示する。
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 ソフトバンクモバイルは2008年1月28日,春商戦の販売モデル15機種を発表した。同社が強調していたのが「フルラインナップ」であること。「ボーダフォン時代には,『つながらない』『機種の選択肢が少ない』などのマイナス・イメージがあった。ソフトバンクモバイルになって,このイメージを払拭することに努めてきた。今回,競合他社よりも幅広い製品を揃えることができた」(代表取締役社長の孫正義氏)。実際,NTTドコモの13機種,auの11機種と比べ,もっとも機種数は多い。今回の発表内容を,本誌では大きく(1)個性派機種,(2)デザイン機種,(3)コンベンショナル機種,に分けた。まずここでは,(1)の個性派機種を紹介する(そのほかの春モデルについてはTech-On!関連記事1Tech-On!関連記事2を参照)。

 今回発表された新製品のうち,個性的だったのが「FULLFACE 2」というニックネームが与えられた「921SH」と,「インターネットマシン」と呼ばれる「922SH」。921SHはスライド型の筐体を採用した。スライドの表面にタッチ・センサを,筐体内に3次元加速度センサを内蔵し,触る,なぞる,振るといった動作で携帯電話機を操作できるようになっている。こういった操作によって,スライドを閉じたままでもほとんどの操作ができるようにしたという。例えば本体を振ると,カメラやワンセグを起動するといった設定が可能である。

 922SHは孫社長自身が企画した。横に開くとフルキーボードが登場する。854×480画素の3.5インチ液晶ディスプレイを搭載しており,大画面でワンセグやネットサーフィンを楽しめるという。「従来のテンキーに比べ,慣れれば2~3倍の速度で入力できる」(孫社長)。本体表面にサブディスプレイとタッチ・センサを備えているので,閉じた状態で電話帳を検索し,電話をかけることができる。デモでは,ワンセグの画面を表示させながらWebブラウザーを操作して見せた。携帯電話機としては高機能で,Windows Mobile搭載機などと競合しそうだが,「Windowsとの親和性を求めるユーザーはWindows Mobile搭載機を使う。携帯電話の文化になじんだユーザーが922SHを使うことになるだろう」(孫社長)と説明した。

 これら2機種は,パソコン向けのメールを携帯電話機のメール機能で操作できる「PCメール」機能を備えている。米Google Inc.の「Gmail」など,携帯電話機から利用できるメール・サービスはWebブラウザーを通じて利用するものである。それと異なり,携帯電話事業者が提供するメール・サービスと同じプログラムを使って,インターネット・メールを送受信できる。接続可能なサービスは三つ登録できる。

 サービスに特化したという点で個性的だったのが「株ケータイ」こと「920SH YK」だ。「AQUOSケータイ」をベースに,SBIイー・トレード証券のサービスに接続するための専用アプリケーションを搭載した。「株ボタン」を押すと,該当するアプリケーションが起動する。横長の画面にパソコンと同程度の情報量を表示できるという。具体的にはポートフォリオ(保有株式)の確認や,取引,マーケット情報の閲覧,株式情報の閲覧などの機能がある。

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