写真1 パッケージに入っていたもの。米国から送付する時点でオリジナルの箱は捨ててしまった。
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写真2 リーフレットの説明内容
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写真3 ヒンジをグルリ。これを回転させるとロックが外れる
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写真4 ヒンジの下にはUSBコネクタ,マイク端子,ヘッドホン端子
写真4 ヒンジの下にはUSBコネクタ,マイク端子,ヘッドホン端子
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写真5 ディスプレイ部を開けたところ
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写真6 キーボードはベコベコ型
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写真7 ゲーム用のキーらしきものも
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写真8 SDメモリーカード・スロットはディスプレイ下部に
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写真9 電池には「Rechargable Fe Battery」の文字が
写真9 電池には「Rechargable Fe Battery」の文字が
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 OLPC(One Laptop Per Child)が開発したいわゆる“100ドルPC”である「XO」。その実力を探るために日経エレクトロニクスは,「Give One Get One」プログラム(Tech-On!関連記事)を利用してXOを入手した。

 箱の中身は至ってシンプルだった。本体と電源,それにOLPCのFounder and CEOであるNicholas Negroponte氏のThank youレター,あとは1枚のごく簡単なリーフレットが入っているのみ。通常パソコンに入っている分厚いマニュアルと比べると,かなりの違いである。リーフレットに書いてあるのは,電源を入れるまでと,外部ポートの説明,それに使用中の画面が2枚,使用上の注意だけである。これ以上の説明については,「www.laptop.org/gettingstartedにアクセスして」としか書いていない。教室で配布し,教師がその時点で説明するというコンセプトの製品なので,個別の使い方については踏み込まなくてよい,という考え方なのだろう。

 外観は何とも可愛らしい。いかにもガジェットという感じの白と緑のカラーリングに,XOのロゴがちょいと派手目に入っている。女性社員から「かわいー」という声が上がったほどだ。ハンドルの付いた形は個人的には米Texas Instruments社の「Speak and Spell」という知育おもちゃを思い起こさせた(分かる人は筆者と同世代以上の古い人のはず)。

 ディスプレイ部を開く方法は独特だ。両側にあるヒンジをグルリと回すとラッチが外れて,ディスプレイを開くことができる。ヒンジ部は無線LANのアンテナが入っていると見られる。ヒンジを開けると,USBポートやマイク,ヘッドホン端子が顔を見せる。SDメモリーカード・スロットはディスプレイの下にあり,少々アクセス性が悪い。外部に接続できるものはこの程度だ。ディスプレイはヒンジが付いていて,180度回転できるようになっている。

 底部には電池が入っている。電池を見ると「Rechargable Fe Battery」と書いてある。電池に詳しい記者に聞いたところ,Liイオン2次電池だが,正極材料に鉄系材料を使っているものらしい。一般に,鉄系材料を使う方が安全度が高いといわれている。XOの場合,利用環境が一般的なパソコンと違って限定できないため,安全性の高い電池を採用したのだろう。

 さて,いつもならここからは分解が始まるところである。しかし,今回はちょっと趣向を変えて,XOで搭載しているソフトウエアがどうなっているのかに焦点を当ててみたい。実装技術に凝ってコスト高を招くより,愚直に低価格の部品を使っていると考えられるからだ。

【訂正】記事掲載当初,「負極材料に鉄を使っているものらしい」としていましたが,正しくは「正極材料」でした。お詫びして訂正いたします。記事は修正済みです。

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