“MEMSディスプレイ”。これが,今年のMEMS業界を象徴するキー・ワードではないだろうか。数多くあるMEMSの応用のなかで,最も大きな関心を集めたように感じる。
▼ 2007年「MEMS International」記事ランキング
順位 記事タイトル 日付 1 【MEMS2007】スタンレーが超小型プロジェクタ向けミラー素子 01/24 2 【Transducers】ソニーが次世代ディスプレイ「GxL」のコントラストを3万超に 06/18 3 【MEMS2007】デンソーがレーザー・スキャナの低コスト化技術 01/24 4 国内で相次ぐMEMSプロジェクト,予算は合計100数十億円に 09/19 5 ユタ大学が廃熱を音に換え,さらに電力にする技術を開発 06/07 6 ウエーハ・レベル・パッケージングの採用が拡大 02/21 7 【CEATEC】コニカミノルタオプト,レーザ・プロジェクターに向けた圧電素子利用のMEMSミラーを試作 10/02 8 【MEMS2007】飛翔するMEMS,昆虫と半導体チップを接続へ 01/29 9 松下電器がMEMSマイクを製品化 05/18 10 MEMSとCMOSの1チップSi発振器,製品化は2009年 09/21
実際,テーマサイト「MEMS International」における2007年ランキングの上位10件のうち3件がMEMSディスプレイに関するもの。『NIKKEI MICRODEVICES』では,2007年2月号で「携帯電話機を攻めるMEMSディスプレイ」を特集し,大きな反響を呼んだ。携帯電話機向けMEMSプロジェクタの開発で先行している米Microvision, Inc.は,売り上げを増大すると共に携帯電話機や自動車に向けて製品化を着実に進めている。日本からもベンチャ企業が早期の実用化を狙うなど,複数の企業が開発競争に乗り出した。
2008年は,大画面プロジェクタ向けに「DLP(Digital Light Processing)」の製品化で先行した米Texas Instruments Inc.が,携帯電話機向けにいつ製品化するのか,注目したいところだ。