モバイルWiMAXの端末でテレビ会議を実演
モバイルWiMAXの端末でテレビ会議を実演
[画像のクリックで拡大表示]
超小型の基地局。小型でもアンテナは2本でMIMOを実現する。
超小型の基地局。小型でもアンテナは2本でMIMOを実現する。
[画像のクリックで拡大表示]
モバイルWiMAXと無線LANのデュアル・モジュール「Echo Peak」を実装したノート・パソコン
モバイルWiMAXと無線LANのデュアル・モジュール「Echo Peak」を実装したノート・パソコン
[画像のクリックで拡大表示]
Intel社のUMPCやMID向けマイクロプロセサ(上段)とチップセット(下段)。開発コード名は2007年のプラットフォーム「McCaslin」。マイクロプロセサが「Stealey」。2008年はプラットフォームが「Menlow」,45nmルールで製造するマイクロプロセサは「Silverthorn」で,チップセットが「Poulsbo」。
Intel社のUMPCやMID向けマイクロプロセサ(上段)とチップセット(下段)。開発コード名は2007年のプラットフォーム「McCaslin」。マイクロプロセサが「Stealey」。2008年はプラットフォームが「Menlow」,45nmルールで製造するマイクロプロセサは「Silverthorn」で,チップセットが「Poulsbo」。
[画像のクリックで拡大表示]

 ワイヤレスブロードバンド企画とKDDI,および米Intel Corp.は,CEATEC JAPAN 2007でモバイルWiMAXの通信を実演している。実験用の無線局免許を取得し,実際に電波を出しての実演である。現在,総務省はモバイルWiMAXまたは次世代PHSの通信事業者を募集中で,2007年内に計2社を選定する方針。KDDIらは通信システムの開発が進んでいることを示して,優位性をアピールした。

 ワイヤレスブロードバンド企画は,KDDIやIntel社などが出資するモバイルWiMAXサービスの企画会社(関連記事)。モバイルWiMAXの通信デモは,KDDIのブースの中でワイヤレスブロードバンド企画が披露している。

2×1のMIMOを実装し下り最大40.4Mビット/秒を実演

 出展している通信システムのデータ伝送速度は,基地局に比較的近く電波環境のよい場所では10MHzの周波数チャネル当たり下り最大40.4Mビット/秒,上り最大10.6Mビット/秒と速い。基地局から離れた場所での通信も含めた平均的なデータ伝送速度でも下り10.1Mビット/秒,上り2.7Mビット/秒を実現するという。つまり,ADSLと同等の水準のブロードバンドが街中で利用できることになる。

 基地局は既に空間多重方式のMIMO(multiple input multiple output)を実装している。アンテナの本数は基地局が2本。端末側は「受信時のアンテナ本数は実装に任されているが,送信時は1本」(説明員)。一般の基地局に加えて超小型の基地局も展示している。寸法は255mm×200mm×39mmで重さは250gと軽い。「個人が設置するフェムトセルと異なり,あくまで事業者用」(説明員)という。

 通信端末としては,韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.製のPCカードなどを装着したUMPCやパソコンを利用してテレビ会議を実演している。Intel社はモバイルWiMAXと無線LANのデュアル・モジュールの開発品やそれを実装したパソコン,さらにUMPC(ultra mobile PC)やMID(mobile Internet device)向けの低消費電力版チップセットなどを出展した(関連記事)。

この記事を英語で読む