老舗オーディオ・メーカーのオンキヨーは2007年7月2日,パソコン・メーカーのソーテックを買収,子会社化すると発表した(PDFの発表資料)。オンキヨーは,これまでもオーディオ機能に特化したパソコンを販売してきたが,今回のソーテック買収によって,オーディオとパソコンの融合製品の開発強化や生産体制の効率化,顧客サポート体制の強化などを図る。

 オンキヨーは,ソーテックの株式の公開買付と第三者割当の引き受けを行い,ソーテックの発行済み株式総数の50.1%を取得する予定。公開買付の期間は,2007年7月3日~7月31日である。公開買付および第三者割当増資完了後,オンキヨーがソーテックの取締役会の過半数の取締役を指名することで合意している。業務提携の内容については,現時点では具体的に決定しておらず,継続的に協議を続けるという。

 オンキヨーは,既存のオーディオ市場の縮小を受け,新たな事業領域としてパソコン事業を拡大してきた。2006年には米Intel Corp.の「Viiv」プラットフォームを採用したパソコン「HDメディア・コンピューター」を,2007年2月には同社のコンポ「205シリーズ」と同サイズの高音質のパソコン「HDC-1.0」を発売している(Tech-On!の関連記事1Tech-On!の関連記事2)。

 一方,ソーテックはパソコン市場の低迷やメーカー間の競争激化を受け,業績が低迷していた。2007年3月期の決算では11億6900万円の当期純損失となり,6期続けて当期純損失を計上した。