「701」の外観。液晶パネルの画素数は800×480画素。ストレージにHDDを使わないことで「15秒という高速起動を実現した」(説明員)。
「701」の外観。液晶パネルの画素数は800×480画素。ストレージにHDDを使わないことで「15秒という高速起動を実現した」(説明員)。
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「701」の外形寸法は22.5cm×16.5cm×2.1〜3.5cm。重さは0.89kg。左端に写るのが「1001」。1001の機能は「液晶パネルの寸法を除けば701とほとんど同じ」(説明員)。
「701」の外形寸法は22.5cm×16.5cm×2.1〜3.5cm。重さは0.89kg。左端に写るのが「1001」。1001の機能は「液晶パネルの寸法を除けば701とほとんど同じ」(説明員)。
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こちらはOLPCなどが開発した「XO」。量産開始は701よりも遅くなるもよう。XOは,AMD社製のマイクロプロセサ「Geode LX 800」を搭載する。
こちらはOLPCなどが開発した「XO」。量産開始は701よりも遅くなるもよう。XOは,AMD社製のマイクロプロセサ「Geode LX 800」を搭載する。
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 台湾ASUSTeK Computer, Inc.(華碩電脳)は,「COMPUTEX TAIPEI 2007」で安さを最大の特徴とするノート・パソコン「Eee PC」シリーズを発表した(ニュース・リリース)。7型液晶パネルを搭載し2007年8月に発売する「701」と,10型液晶パネルを使い2008年1月に発売する「1001」がある。

 米Intel Corp.は基調講演で,ストレージに2GバイトのNANDフラッシュ・メモリを搭載する701の想定実売価格を199米ドルと紹介していた(関連記事)。さらにASUSTeK社の説明員(Product Manager)はストレージが「4Gバイトのとき299米ドル」という。8Gバイト機と16Gバイト機については未定とした。

【追加】現在確認中としていた内容について,ASUSTeK社の広報担当者からコメントが得られました。「1Gバイト機と2Gバイト機はIntel社のルートで販売される。当社が販売するのはストレージが4Gバイト以上の機種のみ」。これに合わせて上の記述を変更しています。

 一方1001の実売価格は,ストレージが16G~32バイトでおおむね500米ドル前後である。いずれの機種でもプリインストールされているOSはLinuxのみだが,「当社がWindows XPの動作を保障する。希望するユーザーは別途購入してほしい」(説明員)とした。

 低価格の実現方法を説明員に聞くと「詳細は言えない。ASUSマジックとでも言ってもらえれば…。安くても利益はもちろん得られる。当社はOEM/EMS部門を別会社として切り離す予定。損が出るような商品を自社ブランドで発売する余裕はない」との答えだった。

 Intel社が部品を特別価格で提供するのか,といった質問についても終始笑顔で回答を避けた。用いたマイクロプロセサは「低電圧品」(説明員)でチップセットは「910」(同)である。出荷見込台数については,ASUSTeK社CEOのJonney Shih氏が「2007年中に50万台」としている。

 ASUSTeK社がEee PCシリーズを開発するきっかけの一つには,非営利団体のOne Laptop per Child(OLPC)が推進する,いわゆる「100ドル・パソコン」があったようだ(関連記事1同2同3)。100ドル・パソコンは米AMD, Inc.や台湾Quanta Computer, Inc.(廣達電脳)が関与している。ASUS社がEee PCシリーズの開発にこれまで要した期間は「数カ月」(説明員)という。