KDDI 代表取締役社長兼会長の小野寺正氏は,2007年4月24日に開催した決算説明会において(Tech-On!関連記事1) ,総務省が進めている「モバイルビジネス研究会」の動向についてコメントした(同2)

 小野寺氏は「研究会の結論はまだ出ていない」と前置きした上で,「研究会の議論がどう進もうと,携帯電話事業者3社の競争環境が変わるとは思っていない」とコメントした。その上で,「しかし研究会の議論によっては,端末メーカーや代理店,販売店への影響が懸念されるのではないかと思う」と,携帯電話事業者以外への影響が懸念されるとの見方を示した。販売奨励金の廃止やSIMロックの解除といった施策には,慎重な議論が必要とする持論を踏襲した。

 モバイルビジネス研究会の議論において,販売奨励金を無くして端末の店頭での販売価格を上げる代わりに通信料金を引き下げる方策が議論されていることについては,「市場全体がシュリンクする可能性もある」とし,慎重な議論が必要との見方を示した。