NECは,2006年11月21日に発表した2006年度中間期(2006年4月~9月)の決算を同12月22日,訂正した(Tech-On!の中間決算記事)。11月の決算発表後も関東財務局長に半期報告書を提出するための監査が続いていたが,22日に監査法人から指摘を受け,一部の数値を訂正することになったという。
訂正後の中間期の連結売上高は前年同期比2.7%減の2兆2216億400万円,営業利益は同50.0%増の75億400万円,経常損失は118億1900万円,純損失は99億2700万円である。
▼ NECの中間決算(上段が訂正前,下段が訂正後。単位は百万円)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | |
訂正前 | 2,227,627 | 6,125 | -13,522 | -7,427 |
訂正後 | 2,221,604 | 7,504 | -11,819 | -9,927 |
訂正はすべて,売り上げの計上時期をずらしたり,営業費用として計上していたものを特別損失として計上するなど,会計上の誤りを正すもので,業績の概要に修正はないとする。
NECは,米国証券取引委員会への2005年度の年次報告書の提出が遅れたことの影響で,2006年度中間期の決算を従来の米国会計基準ではなく日本会計基準で開示した(Tech-On!関連記事)。2006年10月に会計基準の変更を決めてから約1カ月での発表と急ピッチで作業を進めたために,「正直に申し上げて誤りがあった。なるべく早く開示しなくてはとの思いがあった」(NEC広報)。