ロシアの大手通信会社Beeline社の巨大な広告。
ロシアの大手通信会社Beeline社の巨大な広告。
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Samsung Electronics社はボリショイ・モスクワヴァレツキー橋で「D800」を宣伝。
Samsung Electronics社はボリショイ・モスクワヴァレツキー橋で「D800」を宣伝。
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LG Electronics社はクレムリンにつながるもうひとつの橋である、ボリシャヤ・カーメンヌイ橋上で「M6100」を宣伝。
LG Electronics社はクレムリンにつながるもうひとつの橋である、ボリシャヤ・カーメンヌイ橋上で「M6100」を宣伝。
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 モスクワ市内は好景気を象徴するかのように、屋外広告の看板であふれている。種類も豊富。幅数百m、高さ10mほどの巨大な看板があるかと思ったら、マンションの側壁全面を使った広告もある。もちろん、広告の対象製品は幅広いが、中でも最も目立つのが携帯電話の屋外広告だ。

 韓国のSamsung Electronics社、LG Electronics社、フィンランドNokia社、米国Motolora社があの手この手で宣伝合戦を繰り広げているが、極めつけは韓国2社の「橋上」対決だ。

 モスクワ市は、国家の中枢であるクレムリンを中心に、放射状に道路が敷設されている。モスクワ川に面したクレムリンにつながる2つの橋上で、韓国の両社が最新の携帯電話の屋外広告を展開しているのだ。
 
 写真にあるように、広告のサイズややり方はまったく同じ。20mぐらいの間隔で橋上に設置されている各街灯に、看板を付けている。Samsung Electronics社はボリショイ・モスクワヴァレツキー橋で「D800」を、LG Electronics社がボリシャヤ・カーメンヌイ橋上で「M6100」の広告宣伝を展開している。

 この両方の橋は、クレムリンに向かう最も交通量が多い道路の上であり、否が応でも非常に多くの人がこれらの広告を目にすることになる。残念ながら、携帯電話において日本メーカーの存在感はまったくといっていいほどない。

 こうした広告展開なども手伝って韓国両社の携帯電話販売は好調のようだ。その3で書いた、ロシアのアキハバラ、GORBUSHKA(ガルブーシュカ)にあるSamsung Electronics社の直営店を訪れたとき、ちょうど目の前で「D800」の最後の在庫が売れていった。