HANA,Viiv,そしてPlaysForSure

「家庭内ネットワーク」の規格が幾つも登場し,しかもその標準化の対象や中身は異なる。今回は,まずデジタル・コンテンツの共有を容易にすることを目指す各種の規格について,対応製品が続々と登場している「DLNA」を中心に他の規格との違いを解説する。続いて,Intel社の「Viiv」やMicrosoft社の「PlaysForSure」とDLNAとの違いを解説する。

 家庭内のさまざまな機器をネットワークに接続し,機器を連携させることで新たな価値を生み出す──。こうした考えに基づき,機器を連携させるための規格策定がさまざまな団体や企業によって進められている。

 家庭内ネットワークにおける機器連携を目指した取り組みの歴史は古い。例えば,白物家電や住宅設備をネットワーク経由で制御するための規格策定を進めるECHONETコンソーシアムが設立されたのは1997年のことである。しかし長らくの間,規格の策定が進んでも搭載する機器が増えず,普及の兆しが見えない状況にあった。