こんにちは! かなりあ社中の塚本です。

 さて、前々回前回とダイアローグ(対話)イベントを開催するノウハウについて書いてきました(前々回のコラム「社内失業って、知っていますか?」、前回のコラム「「見えない未来」を見つけるために」)。これまでにも何度か紹介しましたが、かなりあ社中にイベント会社の専門家はいません。それでも、周囲の助けをいただきつつ、会社の中で行われる会議とは違うアプローチの面白い場を参加者に提供できていると思っています。

 前回まではイベントのテーマの決め方などイベント前の準備について紹介してきました。今回はいよいよ、イベント当日に大切なことや、イベントの様子について書いてみたいと思います。何度やっても、イベントの直前は緊張します。事前に参加者の人数や参加者の名前を確認すると、当日を想像して身震いすら覚えてしまうのです。そんな気持ちを抑えながら、大切な「おもてなし」の準備を進めなければなりません。

 会場の準備や、飲物・お菓子の調達、模造紙・フェルトペン・パソコン・プロジェクターといったダイアローグで使うツール、参加者に配布する資料など、さまざまな準備が必要です。もちろん、かなりあ社中のメンバーだけでは準備できません。活躍していただくのは、ボランティアによる多くの協力者のみなさん。手弁当でのイベント運営こそが「ソーシャル・リーマン流」と呼ぶ理由なのです。

おもてなしの心でイベント空間を

イベント当日も手弁当で
イベント当日も手弁当で
社内失業をテーマに開催したダイアローグ・イベント「社内失業家ふぇ」の様子。

 2012年6月に開催した「社内失業」をテーマにしたイベント「社内失業家ふぇ」でも、日頃から協力していいただいているソーシャル・リーマンのみなさんにとてもお世話になりました。どんなに周到に準備しても「あ、フェルトペンが足りない!」とか、そういう出来事が当日には必ず起こるもの。事前準備だけではなく、当日の不測の出来事にフットワーク軽く対応してもらえる協力者の存在は、本当に頼もしい限りです。

 ダイアローグ・イベントでは、会場づくりがとても大切になります。参加者が対話しやすい環境を演出する必要があるからです。前回説明したように、さまざまなダイアローグ手法に合わせた形にテーブルやイスを設置し、模造紙やマジック、お菓子などをテーブルの上に置いていきます。これをテーブル・セットと呼びます。もちろん、手弁当のイベントですからテーブル・セットを自分たちでやるのは当たり前なのですが、「おもてなし」の気持ちを込めながら置くのがポイントです。

 これからの数時間、多くの方が出合い、対話し、共に考えるテーブルが並ぶ空間。これこそが、新しい気づきの「場」そのものです。その準備に心を込めることが、とてもささやかではありますが、足を運んでくれる参加者の方への感謝とおもてなしだと思っています。

 もう一つ、司会進行役(ファシリテーター)として大切なことがあります。