初めまして。「かなりあ社中」の山本です。

 「ソーシャル・リーマンズが行く!」のコラムを開いていただき、ありがとうございます。まさか、私の友人ではないですよね?

 今回でかなりあ社中のメンバーによる連載も3回目になるわけですが、「このコラムを読んでいただいている皆さんはどんな方なのだろうか?」「読んだ感想は、どうだろう?」など、いろいろなことが気になり始めている今日このごろです。コラムを読んで活動にご興味を持った方は、我が社中のFacebookページをご覧いただき、いろいろとご意見をいただけると、とてもうれしいです。(サイトはこちら

 さて、第1回はコラム連載のキッカケになったダイアローグ(対話)イベントについて、第2回はコラム連載を担当する我々「かなりあ社中」の出会いについて紹介しました(第1回はこちら、第2回はこちら)。今回と次回は、これまでの連載でたびたび出てきた、「ダイアローグって何?」ということについて話を進めていきたいと思います。

 普段、私たちが行っている会話(communication)は、大きく2種類に分かれるということをご存じでしょうか。それは、「討議」と「対話」です。これらの違いについて、考えてみましょう。

 討議とは、議論(discussion)やディベート(debate)のことで、相手を説得したり、自分の意見を主張したりする際に行います。つまり、特定の“一つの答え”を導き出すための会話を指すのです。

相手と向き合って話すべし

 では、今回の主題である対話とは何か。実は、この違いが、とても重要なポイントなのです。対話を英語にすると「ダイアローグ(dialogue)」。これは、何かを発見し、学ぶために探究するための会話を意味します。「対話」とは「対峙しながら話す」、つまり「きちんと相手と向き合って話す」ということです。相手のことを意識するという意味合いが込められています。

 ちなみに「ダイアローグ」の語源は、「意味が流れる」ということを示す「ディア・ロゴス」というギリシャ語だそうです。「あなたと私の間にはいろんな意味があり、そのために話し合う」という想いが含まれています。

 この討議と対話の違いをきちんと知り、日常のコミュニケーションに少し取り入れるだけで、さまざまな変化が起きてくると、私は思っています。

 特に、読者である技術者の皆さんには職場で実践してみていただきたい。機械系の技術者も、エレクトロニクス技術者も、IT系の技術者も、どのような職種の技術者でも、今や独りで仕事を完結することはできません。

 関連部門との調整がうまくいかずに後戻り作業が発生したり、想定していなかった対応が発生したり。苦労の経験は二度三度どころではなく身に覚えがあるのではないでしょうか。そうした職場でのコミュニケーションで「ダイアローグの考え方」を少し取り入れるだけで、これまでの苦労が軽減されるかもしれない。今回は、そういう話をご紹介したいと思います。

 ご家族のいらっしゃる方、普段自分のお子さんに掛けている言葉を思い出してください。

 「おい、宿題やったのか?」
 「ほら、早く歯を磨きなさい」
 「いや、それはダメだな」
 「コラッ!!」

 では、奥様や旦那様とはどうでしょう。