3回目を迎えた2010年の「The高専@SEMICON Japan」(12月1~3日,幕張メッセ)は,参加校が前年の6校から12校へ,協力企業は5社から11社へと,それぞれ大幅に増えた。The高専@SEMICONは,高等専門学校(高専)などの学生が,半導体製造の専門展示会「セミコン・ジャパン」で自分たちの研究成果を発表する企画。協力企業が自社ブース内のスペースを提供し,そこで学生たちが専門展示会に訪れた国内外の来場者に向けて,自分たちの研究内容を説明する。各校のブースでは,若者らしい新鮮なアイデアにあふれた技術を生み出した学生たちのパワーを感じることができる(第2回の連載目次第1回の連載目次)。

 今回参加した12校は次の通り。2009年も参加した苫小牧高専,水戸第二高校,大阪府立高専,松江高専,高知高専,熊本高専の6校に,八戸高専,会津工業高校(これまでは福島県半導体関連産業協議会のブースで出展),東京高専,豊田高専,奈良高専,香川高専の6校が新たに加わった。また,協力企業11社は次の通り。2009年の協力企業である東京エレクトロン,大日本スクリーン製造,フジキン,荏原製作所,日立ハイテクノロジーズの5社に,アドバンテスト,アルバック,CKD,日本マイクロニクス,堀場エステック,ニコンテックの6社が加わった。会期中に開かれた懇親会の参加者は100人を優に超え,これまでにない盛り上がりを見せた。

 「日々の研究成果を実社会で働く大人たちの前で発表しよう」「学生たちに企業が集う専門展示会で発表できる機会を与えよう」――。このような想いを持った人たちの輪が,今回,大きく広がった。本連載では,The高専@SEMICONの旗振り役として奔走を続ける東京エレクトロンFE代表取締役会長の石井浩介氏へのインタビューと,専門展示会で日ごろの研究成果を披露した学生たちの活躍を,順に紹介する。