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HOMEエネルギー > パリ協定が発効、長期目標が確定し、エネルギー転換が加速へ

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パリ協定が発効、長期目標が確定し、エネルギー転換が加速へ

2030年のベストミックスで再エネ比率の上乗せも

  • 金子憲治=メガソーラービジネス編集長
  • 2016/11/06 11:49
  • 1/3ページ
パリ協定発効を伝える国連のビデオメッセージ
(出所:国連・気候変動枠組み条約サイト)
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ビデオメッセージには太陽光発電の画像が頻繁に登場
(出所:国連・気候変動枠組み条約サイト)
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パリ協定発効の背景には再エネの大量普及がある
(出所:国連・気候変動枠組み条約サイト)
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 11月4日、国連が主導する国際的な温暖化対策の枠組みである「パリ協定」が発効した。パリ協定は、国連気候変動枠組み条約に裏付けられ、批准した国を法的に拘束する。京都議定書に代わるものだ。

 パリ協定は、京都議定書のように各国ごとに温室効果ガスの排出量上限(排出枠)を事前に割り振るのでなく、各国が自主的に削減目標を決めて国連に提出し、定期的にその達成度合いについて監査を受ける「プレッジ・アンド・レビュー」方式になる。その上で、各国が5年ごとに目標値を積み増す「目標引き上げ(ratchet-up)メカニズム」を採用した。

 加えて、京都議定書との大きな違いは、世界で共有する長期的な削減目標を確定させたことだ。それは、「工業化前と比べて、世界の平均気温の上昇を、2度を十分に下まわる水準に抑制し、1.5度に抑制するように努力する」というもの。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告では、この「2度目標」を達成するには、大気中のCO2濃度を450ppm以下に抑える必要があるとされる。

 産業革命前に280ppm程度だったCO2濃度は、現在400ppmまで上昇しており、今の増加ペースが続けば、今世紀後半に500ppmを超えることになる(関連記事) 。IPCCのシナリオでは、「2度目標」を達成するには、2050年に温室効果ガスを40~70%削減、2100年には排出ゼロまたはマイナス(吸収)が必要になる。

 各国政府が自主的に掲げ、5年ごとに改訂する削減目標は、こうした削減幅を意識し、ある程度、整合のとれた水準を求められる。

 こうした厳しい削減目標を前提としたパリ協定が採択され、1年足らずで発効した背景には、「再生可能エネルギー、特に風力と太陽光の急速なコストダウンによる、大量普及が後押しした」(名古屋大学の高村ゆかり教授)との見方が多い。中国など、かつて温暖化の国際枠組みに消極的だった新興国が、風力・太陽光の大量導入によって経済発展とCO2削減を両立できる道筋が見えてきたことで、パリ協定に前向きに転じている。

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