インドのスターリング・アンド・ウィルソン(Sterling and Wilson)社は6月19日、アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビ首長国のスワイハン(Sweihan)に建設される出力1177MW(1.177GW)の「ギガソーラー」(大規模太陽光発電所)のEPC(設計・調達・施工)サービスとO&M(運用・保守)の一括契約を受注したと発表した。

 同ギガソーラーは完成後、中国の850MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を抜いて、1カ所に建設される太陽光発電所として世界最大になると見込まれている。

 丸紅と中国ジンコソーラーで構成されるコンソーシアムがアブダビ水電力会社(ADWEC)と合意した電力購入契約(PPA)における売電コストは、2.42セント/kWhで世界最安のレベルである(関連記事)。

 建設工事は7.8km2の用地で既に開始されており、系統への接続までを今後23カ月という記録的な短期間で完了させる予定という。

 完成後、約19万5000件の家庭が消費する分の電力を賄い、年間に約700万tの温室効果ガスの排出を抑制すると見込む。

 スターリング・アンド・ウィルソン社は、2010年頃まで事業の大半をインド国内でのみ行っていた。過去5年ほどで同社は急成長を遂げ、中東、アフリカ、欧州、豪州などグローバル市場への進出も果たした。

 最近の実績では、フィリピンと南アフリカでのプロジェクトを完成させ、現在はアフリカのザンビア、ニジェール、モロッコでの再生可能エネルギープロジェクトの開発に取り組んでいる。今年に入ってからは、米国や南米にも事業を拡大しているという。