中国JinkoSolar Holding(ジンコソーラー)社は3月1日、同社と丸紅からなるコンソーシアムがアラブ首長国連邦(UAE)・アブダビ首長国のアブダビ水電力会社(ADWEC)と電力購入契約(PPA)で合意し、同国スワイハン(Sweihan)における大規模な太陽光発電所の建設プロジェクトを開始すると、発表した。
ADWECは、同国のアブダビ水電力局(ADWEA)が100%所有する会社である。同発電所はアブダビの東方約120kmにあるスワイハンで建設され、設備容量1177MW(1.177GW)の「ギガソーラー」となる。発電電力はすべてADWECに売電する。
今回の発表では発電コストを明確に示していないが、ADWECは昨年9月に入札の結果を公表していた(図)。それによると、ジンコソーラーと丸紅によるコンソーシアムの応札価格が2.42セント/kWhとこれまでで最安のコストだったことが明らかとなっており、今回の契約締結によって、太陽光発電所の建設コストで最安記録が更新されたことになる(関連記事1)(関連記事2)。
ジンコソーラー、丸紅、ADWEAは、このプロジェクトを推進するために特別目的会社(SPC)を設立し、PPAの期間となる25年間、同発電所の建設やO&M(運営・保守)を行う。SPCの出資比率は、丸紅とジンコソーラーがそれぞれ20%、ADWEAが60%。
同プロジェクトの資金調達などに関する契約は2017年4月に締結され、「ギガソーラー」の運転は2019年4月に開始すると見込んでいる。