木製ボディーの「SETSUNA」
図1 木製ボディーの「SETSUNA」
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ボディーは着せ替えが可能
図2 ボディーは着せ替えが可能
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日本の伝統的な接合法を採用
図3 日本の伝統的な接合法を採用
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 トヨタ自動車は2016年3月31日、外板やフレームなどに木材を使った電気自動車(EV)のコンセプト車「SETSUNA」の概要を発表した。2016年4月12~17日にミラノで開催される「ミラノデザインウィーク2016」に出展する車両である(図1)。

 同社は今回のコンセプト車で「人とクルマの新たなつながり」を、木材を使って表現した。(1)長く使っていると色や風合いが変わり、味わいや深みが増す(2)手をかけることで世代を超えて使える──といった木材の特徴を生かし、現在のクルマにない価値観を持たせることを狙った(関連記事)

 同車には、開発担当者の「こだわり」が数多く盛り込まれている。例えば、用途に応じた木材の選定である。木目の鮮やかさや趣き、材質の柔らかさから、外板には「杉」を採用した。フレームには高い剛性を保つ「樺(かば)」、フロアには強度が高く耐久性に優れた「欅(けやき)」、シートには木肌がなめらかな「栓(せん)」を使用した。