太陽光パネル大手のカナディアン・ソーラーは3月6日、中国・ポルトガル語圏協力開発基金(CPDFund)から無担保で2000万ドルを調達したと発表した。

 今回調達した資金は、ブラジルのミナスジェライス(Minas Gerais)州で建設中のメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ピラポラ(Pirapora)Ⅰ」など、ブラジルでのプロジェクト開発に振り向けるという(関連記事)。

 「ピラポラⅠ」は、出力191MWのメガソーラーで、2017年第3四半期中に完成する予定である。運転開始後には、年間に391.3GWhの発電量を見込んでいる。この発電量はブラジルの平均的な世帯で20万軒分の電力消費量に相当し、22万8000tの温室効果ガス排出量を抑制する効果があるという。

 ブラジルにおいてカナディアン・ソーラーは、さらに207MW分のメガソーラーを建設するとともに、製造能力が年産380MWとなる太陽光パネルの製造工場を稼働させる計画。

 今回のCPDFundからの資金調達に関して、カナディアン・ソーラーのShawn Qu会長兼最高経営責任者(CEO)は、「ブラジルなどポルトガル語圏の国々で太陽光発電のプロジェクトを進めるうえで、CPDFundとの強固な協力関係は重要。今後、中国内の国営企業や機関投資家とも協力して、太陽光発電のグローバルでの成長を後押しする機会をさらに増やしたい」と述べている。

 CPDFundは、中国の政策系銀行である国家開発銀行(China Development Bank)と、マカオの政府系金融機関であるマカオ産業商業開発基金が合弁で2013年に設立した基金。現在の資金規模は10億ドル以上に達しており、ブラジルをはじめとしたポルトガル語圏諸国と中国との共同事業への投資などを行っている。