BCPGジャパンが開発・運営している太陽光発電所の例
BCPGジャパンが開発・運営している太陽光発電所の例
秋田県にかほ市の出力約13MW(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 タイ系の太陽光発電開発・運営事業者であるビーシーピージージャパン(BCPGジャパン:東京都港区)は、長野県駒ケ根市において、出力約32MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を着工する。

 駒ケ根市中沢にあるゴルフ場「駒ヶ根カントリー」の跡地を活用する。

 ゴルフ場跡を活用した多くのメガソーラーと同様、フェアウェイやグリーン、クラブハウスなどの場所を中心に太陽光パネルを並べるなど、ゴルフ場を開発した際に造成済みの範囲内で、発電設備を設置すると見られる。排水などの設備も、ゴルフ場時代の施設を利用する。

 連系先となる中部電力の特別高圧送電線までは、街中を含む経路で自営線を敷設する計画となっている。

 自営線は、ほぼ公道を活用して敷設する計画としている。多くは地中に埋設する。

 自営線が街中を通ることもあり、駒ケ根市内の近隣地域において、住民説明会の開催を続けてきた。このほど、住民からおおかたの了承を得られたとし、着工に向けて計画を詰めていく。住民説明会では、夏ごろの着工を目指す考えを示したという。

 駒ケ根のメガソーラーは、同社の前身である米SunEdison社の日本法人(サンエジソンジャパン)時代に開発に着手した。

 その後、タイの石油大手Bangchak Petroleum社グループで再生可能エネルギー開発を手掛けるBCPG社が、サンエジソンジャパンを買収し、稼働中・開発中の案件を引き継いでいる(関連インタビュー)。駒ケ根の案件も、その一つとなる。

 買取価格は36円/kWh(税抜き)で、中部電力に売電し、太陽光パネルはトリナソーラー、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用する計画として進めてきた。

 BCPGジャパンの稼働済みの太陽光発電所は、岡山県勝田郡奈義町の出力約14.38MW(関連コラム1)、秋田県にかほ市の出力約13MW(同コラム2)など、6カ所・約40MWとなっている。

 駒ケ根市の発電所を含めて、建設・準備中が3カ所・64MWあり、このほか開発中が合計150MW以上となっている。