2015年7月に長崎県のハウステンボスに開業した「変なホテル」(図1、2)。同ホテルは、80台以上のロボットが稼働していることで話題になった。日経Robotics10月号でも「ロボット導入の裏で工事のやり直しも、『変なホテル』がはまった落とし穴」という記事を掲載した。
変なホテルは、様々な技術を用いて人件費や光熱費、建築費を削減することを目指したホテルである。ロボットに期待されたのは、もちろん人件費削減を狙った省力化。しかし、省力化のためにロボットを導入するというのは、いささか短絡的な印象を受ける。
例えば、本当に省力化だけを目指すのであれば、フロントにロボットを置く必要は無い。これに対して、ハウステンボス 事業開発室 室長の早坂昌彦氏は「単に省力化を目指したのでは、非常に冷たい感じを与えるホテルになってしまう。そこでロボットが人の代わりに宿泊客をもてなすという着想に行き着いた」と語る(図3)。