本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 中国のインターネット通販(EC)の巨人であるAlibaba Group(阿里巴巴集団)。年間流通総額が約50兆円にも達する同グループが自社直営のネットスーパー事業「天猫超市(Tmall Supermarket)」で使う物流ロボットが、日本に上陸し千葉県の現場で稼働を始めた(図1)。

 米国などを抜き、いまや世界最大のEC市場となった中国国内で磨き抜かれ、急成長を遂げた北京発のロボットが、人手不足にあえぐ日本で消費者の注文商品を運び、物流現場を下支えする。数々のイノベーションが猛スピードで進行する“IT先進国”中国で生まれたロボットが、日本のサービス現場で活躍する未来の縮図がここにある。