経産省が法規制を見直し

 以上,現在における太陽光発電システムの安全面における法規制を概観しました。

 しかし,この規制の下でも,パネル脱落・飛散を伴う損壊が多く発生している現状を踏まえ,経済産業省においては,現在,太陽光発電システムの安全・保安規制を強化することを検討しています(関連記事)(図3)。

図3●強風でパネルが飛散した群馬県伊勢崎市の太陽光発電所(出所:日経BP)
図3●強風でパネルが飛散した群馬県伊勢崎市の太陽光発電所(出所:日経BP)
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 具体的には,(1)架台,基礎の設計例等,具体的な標準仕様を技術基準に例示すること、(2)現行技術基準の見直し、などが予定されています。

 特に,(1)標準仕様の例示に関しては,早ければ今年度中に行われる可能性もあります。他にも,太陽光発電システムに対して安全性をチェックする立ち入り検査が実施されるなど,経済産業省は,太陽光発電システムの安全性について,これまで以上に積極的な姿勢を見せています(関連記事)。今後も,経済産業省のHP等で議論の状況をチェックしておきましょう(http://www.meti.go.jp/committee/gizi_1/27.html)。