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「薬剤師×ICT」、その効果がデータで見えてきた

日本調剤の三津原専務、「かかりつけ機能を高めれば医療費削減にも」

2017/08/02 08:30
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 「薬局はICTと無縁ではなくなってきた。従来の領域とは全然違うスピードで、行政も動いている」――。日本調剤 専務取締役の三津原庸介氏は、同社グループの日本医薬総合研究所が2017年7月25日に開催したシンポジウムに登壇し、薬局でのICT活用について「『薬剤師+ICT』で変わる日本の医療」と題して講演した(関連記事1)。

三津原氏による講演の様子
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 日本調剤はICTの基幹システムや電子お薬手帳を自社開発するなど、かねてICT分野の取り組みに力を入れている。特に「ICTと人を組み合わせてどのようなことができるかを考えてきた」(三津原氏)という。

 エポックメーキングだったと三津原氏が話すのが、厚生労働省が2015年に策定した「患者のための薬局ビジョン」において、服薬管理へのICT活用の推進がうたわれたこと。2016年度診療報酬改定ではこれを反映する形で、診療報酬の算定上、電子お薬手帳を紙のお薬手帳と同様に取り扱うことが盛り込まれた。「この改定で電子お薬手帳が算定用件に入るとは見ていなかった。1回分(2年分)早かった」と三津原氏は振り返る。2017年6月には、電子お薬手帳を導入している薬局数などを「かかりつけ薬剤師・薬局にかかわる評価指標」の一つとすることが、厚労省の医薬品医療機器制度部会の議論に盛り込まれた。

 ICTを用いた患者向けサービスとして、日本調剤は2014年10月に電子お薬手帳「お薬手帳プラス」の提供を開始。お薬手帳の機能をメインとしながらも「管理したいのは薬の情報だけではないと考え、個人の健康情報を集めるPHR(Personal Health Record)にした。(サービス名にある)“プラス”の部分を強調したサービスだ」(三津原氏)。健康管理アプリとして見た場合には、既存のサービスに比べて「医療に寄り添った」(同氏)ことが特徴という。従来の電子お薬手帳が継続的に利用されにくかった理由として入力の手間に着目し、調剤された薬の自動表示機能やヘルスケア機器とのデータ連携機能などを取り込んでいる。

 お薬手帳プラスの利用登録者数は現在までに、ほぼ20万人に達した。比較的若い年代のユーザーを想定していたが、実際には「ありとあらゆる年代の人に使われている」(三津原氏)。しかも、お薬手帳プラスを利用する患者では、薬局の継続利用率が優位に高いことが判明。この傾向は、同じ薬局の利用継続や服薬遵守率の向上につながる可能性を示唆するという。このように、電子お薬手帳は「かかりつけ薬剤師をサポートするツールになる」(同氏)ことが分かってきた。

日経デジタルヘルス Special

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