国立がん研究センターは、ゲノム情報に基づく個別化医療を日常臨床で実践する、いわゆるゲノム医療の全国規模での環境整備に動きだす。ゲノム解析結果を格納したデータベースや、それを臨床情報とひもづけたデータベースを構築。それらを全国の医療機関や研究機関と共有することで、ゲノム医療の実践に向けたネットワークづくりを進める。

 国がんは2016年5月10日、新理事長の所信説明会を開催(関連記事1)。同年4月1日付で理事長に就任した中釜斉氏がこの中で、構想を明らかにした。

新体制を発表
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 構築するデータベースは、大きく3種類に分かれる。(1)制限付き公開を前提とした「一般研究用」データベース、(2)制限付き共有を前提とした「共同研究用」データベース、(3)一般公開を前提とした「知識ベース医療リファレンス」だ。