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HOMEエレクトロニクスはじめてのアンテナ設計 > 測定のイロハを身に付ける

はじめてのアンテナ設計

測定のイロハを身に付ける

アンテナの測定技術と、進化のトレンドを学ぶ(前編)

  • 根日屋 英之=アンプレット 代表取締役社長
  • 2017/08/10 05:00
  • 1/2ページ

出典:日経エレクトロニクス、2015年10月号、pp.122-129(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

「日経エレクトロニクス」2015年10月号の無線モジュールの要、アンテナ設計の基礎「[最終回]アンテナの測定技術と、進化のトレンドを学ぶ」を分割して再公開した記事の前編です。

今回は、設計したアンテナが設計通りに動作しているかを確認するために、身に付けておくべきアンテナの測定技術について説明する。(本誌)

 連載の前回までに、アンテナの種類別に設計の勘所について説明した。今回は、設計・製作したアンテナの測定技術について解説する。

 アンテナの性能を正しく評価するために大切な測定技術として、(1)給電点インピーダンスの測定、(2)利得の測定、(3)放射パターンの測定、(4)電流分布の測定の順に説明する1)

給電点インピーダンスの測定

 (1)給電点のインピーダンスの測定には、インピーダンスメーターや、Sパラメーター(S11、S12、S21、S22)を測定できるベクトル・ネットワーク・アナライザー(VNA)が利用される。かつては高額でなかなか手が届かなかったベクトル・ネットワーク・アナライザーが、近年では、アマチュア無線家のような個人レベルでも購入できる価格の製品も市販されているため、広く利用されるようになった。ベクトル・ネットワーク・アナライザーは進行波と反射波の電力を測定する。このため、測定端子にアンテナをつなぎ、測定器の中でSパラメーター(S11)を演算し、測定器パネル上の表示の切り替えスイッチを選択することで、インピーダンス特性に加えて、リターンロス特性、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比)特性、位相特性、群遅延特性を、この1台で表示することが可能となる。

 例えば、インピーダンス特性を選択するとスミスチャートが表示され、アンテナの抵抗成分とリアクタンス成分を個別に測定できる。リターンロス特性を選択すると横軸に周波数、縦軸に電力比(dB)が表示され、供給電力に対しアンテナからの反射電力の比率を知ることができるので、アンテナから空中にどれくらいの電力が放射されているかが分かる。VSWR特性を選択すると、古くからアンテナ技術者にはなじみの深いVSWR特性が表示され、アンテナの共振周波数やインピーダンス整合の状態を把握できる(図1)。

図1 給電点インピーダンスの測定
インピーダンスなどの電気的特性はベクトル・ネットワーク・アナライザーを用いて測定できる。
[画像のクリックで拡大表示]

 プロの技術者が用いるベクトル・ネットワーク・アナライザーは現在でも数百万円と高価だが、進行波と反射波を測定する方向性結合器のハードウエアにパソコンを接続して、パソコンで表示や演算を行うアダプター型のベクトル・ネットワーク・アナライザーは安価である。3GHz程度の周波数まで測定できる製品を、10万円を切る価格で購入できる。また、アンテナの特性評価(S11のみの測定)に特化したアンテナアナライザーは数万円で購入できるようになってきた。

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