講演する局氏
講演する局氏
[画像のクリックで拡大表示]
エースビジョンなどを紹介した展示ブース
エースビジョンなどを紹介した展示ブース
[画像のクリックで拡大表示]

 「カルテは基本的には患者のもの。だから、患者に返す」――。そんな発想のもと、患者が自らの診療情報の一部をパソコンやスマートフォンで保管・閲覧できるシステム「エースビジョン(AceVision)」の提供を2015年6月に始めた、メディカル・データ・ビジョン(関連記事1)。同社が思い描くのは、患者が自らの診療情報にアクセスできると同時に、その情報が医療全体の質向上につながり、多くの患者の福音となるような未来だ。

 同社 HIS事業部門長の局千恵子氏は「デジタルヘルスDAYS 2015」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)のオープンシアターに登壇。「『デジタル健康ソリューション』が描く未来」と題して講演した。

 エースビジョンは、医療機関側で診療を記録する機能(診療記録モジュール)と、システムを導入する医療機関の共通診察券(IDカード)「CADA」、および患者側の情報保管・閲覧機能「カルテコ」を組み合わせたシステム。販売先は医療機関だ。患者が閲覧できる情報は、受診した医療機関の情報や症状リスト、傷病名、検査結果、診療中に使われた薬、処置・手術の記録、処方された薬、そして医師のメッセージである。とりわけ「これまで表に出ることの少なかった『傷病名』を含む点が画期的」(局氏)。