Widget

 「部品」という意味で,コンピュータ用語としてのウイジェットは,1980年代に誕生したUNIXのGUI環境であるX Window Systemにさかのぼる。もともとは動作しか定められていなかったテキスト・ボックスやボタンなどのGUI部品に,見掛けを規定して結び付け,ウイジェットと呼んだ。

 最近は,パソコンのデスクトップ環境で利用する小物のようなプログラムをウイジェットもしくはガジェットと呼ぶようになった。個別のウイジェットはインターネットのWWWサイトなどから欲しい情報だけを取得して,表示させるといった用途に使う。ファイルやプログラムなどに関する情報も表示できる。例えばシステムの負荷状況を表示したり,HDDの動作状態を監視したりするウイジェットも存在する。 

 通常のプログラムとの違いは,インターネットで標準的な技術を用いる点である。具体的にはGUIの表現にHTMLとCSS(cascading style sheets)の組み合わせまたはXMLを使い,動作をJavaScriptによって記述する。動作の仕組みはいわゆるAjaxなどJavaScriptを使ったWWWコンテンツに近い。