パソコンなどに載っている周辺装置との接続用インタフェースUSBを無線化しようというもの。物理層にUWBを使い,最大データ伝送速度が480Mビット/秒の高速無線インタフェースを提供する(図1)。将来的には1Gビット/秒の実現を目指している。標準化を主導するのはWireless USB Promoter Groupである。同Groupには,米Intel社や米Microsoft 社,NECなど7社がPromoter Company(推進企業)として名を連ねる(表1)。

 Wireless USBの物理層とMAC層には,MBOAが標準化を進めるUWBの伝送仕様である「マルチバンドOFDM」を採用する。基本的なトポロジには、ハブ/スポーク型を採用する。機器間でネットワーク接続する際の主従関係をあらかじめ決める。例えばパソコンを主(ホストと呼ぶ)に,プリンターやデジタル・カメラは従(デバイス)として,前もってどちらかに決めて実装する(図2)。もちろん,ホストおよびデバイスの両方になれる機能を持たせることも可能である。機器同士が出会ったその場でネットワークを自発的に構築するアドホック接続のための主従関係の決定機構は不要になる。これによりデバイス側に向けたLSIの回路規模が小さく済み,低コスト化および低消費電力化を図れる。1つのホストには最大127台のデバイスを接続できることになっている(表2)。

図1 Wireless USBのロゴ
図1 Wireless USBのロゴ
2005年3月14日号より抜粋)表1 推進企業
表1 推進企業

2004年3月15日号より抜粋)図2 トポロジ
図2 トポロジ
2004年3月15日号より抜粋)表2 Wireless USBに対する要求条件
表2 Wireless USBに対する要求条件
2004年3月15日号より抜粋)