中村修二氏。UCSBのリリースから。
中村修二氏。UCSBのリリースから。
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 米University of California Santa Barbara校(UCSB) 教授の中村修二氏が2014年のノーベル物理学賞受賞者の1人に選出されたことを受け、同大学は選出を伝えるリリースを発表した(リリース関連記事1同2同3)。

 この中で、中村氏の次のような受賞コメントを紹介している。「私が携わった青色LEDの発明に対し、ノーベル賞を授かったことは大変光栄だ。LEDによる照明、という我が夢が現実となったことを本望だと感じている。エネルギー効率に優れたLED電球が、世界のエネルギー消費を抑制するとともに、照明コストを下げることに寄与することを願っている」。

 UCSBは中村氏によるGaNベースの半導体光デバイスの開発を、「過去30年の半導体材料科学分野における、もっとも重要な達成の1つ」と紹介。特に、GaNに対するp型ドーピングの実現を特筆すべき成果と位置付けている。GaNに対するMgドーピングとそれに続く窒素雰囲気中でのポストサーマルアニーリングという手法で、それを実現したことに触れている。

 この他、中村氏がUCSBにおいてもGaN薄膜技術の研究を続けていること、2007年に世界初の非極性青紫色レーザーを開発したことなどを紹介している。