ダンロップスポーツは、プレーの分析機能を備えるテニスラケットを2014年9月1日に国内発売する(発表資料)。210本の数量限定で、価格は7万円(税別)。

製品の外観。重さや長さ、フェイスやグリップの大きさなど、追加機能以外のスペックは現行機種と同じにした
(写真:Babolat社)

 このテニスラケットは、フランスBabolat VS社が開発し、2013年12月から米国や欧州で販売している「Babolat Play Pure Drive」の対応アプリを日本語仕様にするなどしたもの。「バボラプレイ ピュア ドライブ ジャパンリミテッド」の名前で売り出す。分析機能を持たない現行機種と同じ重さや使用感を実現したことが特徴という。

 グリップ部分に6軸加速度/角速度センサーを内蔵しており、センシングデータをBluetoothやUSB経由でスマートフォンやパソコンなどの端末に送信する。データは専用アプリ(無料)で分析され、ストロークやサーブ、スマッシュといったプレー内容をグラフや数値で可視化できる。

グリップエンドにスイッチを設けた。黒い部分を開くと中にUSB端子がある(写真:Babolat社)
グリップエンドにスイッチを設けた。黒い部分を開くと中にUSB端子がある(写真:Babolat社)
[画像のクリックで拡大表示]
Babolat社の説明資料より。センサーや電源の小型化が進んだため、こうしたラケットを実現できたという
Babolat社の説明資料より。センサーや電源の小型化が進んだため、こうしたラケットを実現できたという
[画像のクリックで拡大表示]

 分析結果は、インターネットを通じて世界中のユーザーと共有することが可能。自分の世界ランキングを確認したり、他ユーザーや一流プロと自分の技量を比較したりすることもできる。

 テニスラケットにプレー分析機能を持たせる取り組みは他社でも進んでいる(関連記事)。グリップの端にセンサーユニットを取り付けて使うこうした他社製品に対して、デバイスをグリップに内蔵していることがバボラプレイ ピュア ドライブの特徴と説明する。

 グリップに通常、内蔵されるウエイトの代わりに、ウエイトとほぼ同じ重さのデバイスユニットを組み込むことで、機能を追加したために重さや使用感が変わるのを防いだ。分析機能のために余分な重さを負うことなく、普段通りのプレーを分析できるとする。また、センサーをグリップの上端側(フェイスに近い位置)に配置しているため、グリップエンドに取り付ける場合に比べ、スイングの幅が実際より小さく計測されてしまうギャップを低減できるのも利点である。

ダンロップとBabolat社は2014年8月26日に東京都内で報道陣向けに製品説明会を開いた。写真は、プロ選手によるデモの様子
ダンロップとBabolat社は2014年8月26日に東京都内で報道陣向けに製品説明会を開いた。写真は、プロ選手によるデモの様子
[画像のクリックで拡大表示]
プレーを終えて、ラケットからスマートフォンへデータを送信する
プレーを終えて、ラケットからスマートフォンへデータを送信する
[画像のクリックで拡大表示]