関西工場 高砂事業所の屋根に設置した例(出所:旭硝子)
関西工場 高砂事業所の屋根に設置した例(出所:旭硝子)
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 旭硝子は5月23日、従来品に比べて、重さを約半分の9.5kgに軽量化した単結晶シリコン型太陽光パネルの販売を開始すると発表した。5月から「ライトジュール」のブランド名で販売する。

 太陽光パネルの重さの約7割を占める、パネル表面のカバーガラスに、従来の3.2mm厚の白板ガラスではなく、4分の1の薄さとなる同社製の0.8mm厚の化学強化ガラス「Leoflex」を採用して軽量化した。液晶パネル用のガラス基板と同じフロート法で製造したガラスである。

 この薄厚のカバーガラスを使った太陽光パネルは、これまでフジプレアムが製品化し(関連記事1)、旭硝子も自社の関西工場 高砂事業所の屋根に設置した出力5MWのメガソーラーに、このフジプレアム製のパネルを採用してきた(関連記事2)。

 太陽光発電システムの設置場所として、工場や倉庫、公共施設など、広い面積を持つ屋根の活用が広がってきている。ただし、従来の太陽光パネルを設置するには、屋根の耐荷重性が十分にないため、設置が難しい場合がある。

 こうした場合、屋根の上に設置する太陽光パネルの枚数を減らしたり、屋根に補強工事を施して、設置する枚数を増やすといった対策が採られている。今回の軽量型の太陽光パネルを使えば、こうした制約のある屋根にも、所望の枚数を補強工事なしで設置できる。

 また、設置時の作業効率が向上するため、設置コストを削減できるという。今回の太陽光パネルの最大出力は225W、変換効率は15.41%、出力保証期間は20年間。