新体制の概要(資料:ニコン)
新体制の概要(資料:ニコン)
[画像のクリックで拡大表示]

 ニコンは、2014年6月27日付の組織再編で社長直轄の組織として「メディカル事業推進本部」を新設する(発表資料)。これまで、同社は新事業開発本部で健康・医療分野の事業立ち上げを準備してきたが、事業化のメドが立ったことから、組織を独立させる(関連記事)。

 今回の組織再編では、1999年から続いたカンパニー制を廃止し、事業分野別に社長直轄の組織を置く事業部制に改める。経営トップの意思を直接的に事業運営に反映し、抜本的な構造改革を進めることを目的としている。映像事業、精機事業を主力分野、インストルメンツ事業、メディカル事業を成長分野と位置づけ、強固な事業ポートフォリオを構築するとしている。

 メディカル事業推進本部のほか、経営戦略を構築、推進する「経営戦略本部」を新設する。経営戦略本部は、全社の経営資源を戦略的、機動的に投入・配分し、構造改革の実行を主導する。同本部内には、M&Aや他社との協業など、外部リソースの活用を検討する専門組織も設置する。

 また、人材の活用・育成に力を入れる方針で、全社の人事ローテーションを活性化させるという。

精機カンパニー出身の新社長

 なお、同社は同じく6月27日付の社長交代人事を発表した(発表資料)。現・取締役社長 兼 社長執行役員の木村眞琴氏が取締役会長に就任し、社長には現・取締役 兼 副社長執行役員 精機カンパニープレジデントの牛田一雄氏が就任する。牛田氏は1953年生まれ、1975年に日本光学工業(現在のニコン)に入社。精機カンパニー開発本部長や精機カンパニープレジデントを歴任してきた。