デジタルプロダクツ部門の業績
デジタルプロダクツ部門の業績
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 東芝が2013年5月8日に発表した2012年度(2012年4月~2013年3月期)連結決算では、テレビ事業の不振が際立った(関連記事)。電子デバイス部門や社会インフラ部門が大きな営業黒字を計上する中で、テレビを含むデジタルプロダクツ部門は244億円の赤字となった。特にテレビを主力とする映像事業は500億円弱の赤字を計上した。

 5月8日の決算説明会に登壇した東芝 代表執行役専務の久保誠氏はテレビ事業の不振に触れ、「急速な市場の落ち込みを見通せず、改善が遅れた」と語った。2012年度は国内テレビ市場の縮小に対応して生産調整などを進めたものの、欧米での販売不振や円安が追い打ちをかけたという。

 同社は現在、テレビ事業について「もう一段の構造改革を大至急取りまとめている」(久保氏)とする。2013年度第1四半期には同事業の赤字が残る見通しだが、第2四半期にはブレーク・イーブンとし、通期でも「絶対にマイナス(赤字)にしない」(同氏)計画とした。2013年度は、テレビを含むデジタルプロダクツ部門の営業損益を前年比494億円改善し、250億円の黒字に転換する計画である。