図1 冷蔵庫・洗濯機・エアコンの新機種と東芝アプライアンスの石渡氏
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図2 冷蔵庫は13個のセンサを搭載
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図3 冷蔵側の冷却器は、従来機に比べてフィンの表面積を5%拡大
図3 冷蔵側の冷却器は、従来機に比べてフィンの表面積を5%拡大
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図4 冷凍側の冷却器は、表面に付着する霜取りの発生量に応じて霜取り用コード・ヒーターの発熱量を変更
図4 冷凍側の冷却器は、表面に付着する霜取りの発生量に応じて霜取り用コード・ヒーターの発熱量を変更
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図5 洗濯機の新機種は、4種類のセンサを搭載
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図6 エアコンの新機種は3種類のセンサを搭載
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図7 3種類のセンサの外観
図7 3種類のセンサの外観
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図8 ンプレッサの圧縮部に二つのシリンダを搭載する「デュアルコンプレッサー」を採用
図8 ンプレッサの圧縮部に二つのシリンダを搭載する「デュアルコンプレッサー」を採用
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 東芝ホームアプライアンスは2012年8月29日、節電機能を強化した白物家電の新製品を発表した。冷蔵庫「VEGETA」を2機種、洗濯機「ヒートポンプドラム ZABOON」を4機種、エアコン「大清快VOiCE」を9機種を用意する。それぞれ、2012年10月中旬以降、順次発売する。

 消費者の意識の高まりを受け、節電機能を強化した。東芝ホームアプライアンスが2012年8月に女性600人を対象に実施した調査では、「節電継続意向あり」が98.0%、「電力供給状況に関わらず、節電を心がける」が90.2%と高水準だったという。さらには、「ストレスを感じずに節電をしたい」と回答した消費者は、97.3%に達したとする。同社ではこうしたニーズに応えるため、自動での省エネを実現する「ecoモード」など、「東芝だからできる節電の取り組み『節電イノベーション』で貢献していく」(東芝ホームアプライアンス 取締役社長の石渡敏郎氏)。

3種類の節電モードを用意

 冷蔵庫の新機種は、庫内に13個のセンサを搭載し、冷やしすぎのムダや温度のムラを抑制して節電する機能を備える。節電運転モードとして、「節電」「おでかけ」「ピークシフト」の3種類を用意した。節電運転時は、センサと連動して庫内の温度を調整しながら結露防止用ヒータの制御を変更することで、通常運転時に比べて消費電力を約10%削減できる。おでかけ運転時は、庫内の温度調整に加えて、自動製氷の回数を6時間に1回に減らすことで約20%の低消費電力化を図れるという。ピークシフト運転時は、霜取り用熱源のヒーターを約4時間先に延ばすことで、夏場の電力需要の逼迫時などにピーク・シフトできる。

 従来機と同様に冷蔵と冷凍の温度帯をそれぞれ専用の冷却器で冷やす「W-ツイン冷却」を採用。冷蔵側の冷却器は、従来機に比べてフィンの表面積を5%拡大することで効率化を図った。冷凍側の冷却器は、表面に付着する霜取りの発生量に応じて霜取り用コード・ヒーターの発熱量を変更することで省エネを実現したという。さらに、制御基板の配置を、冷凍室の背面から冷蔵室の背面に変更することで、冷凍室の断熱性を高めたとする。

4種類のセンサで制御

 洗濯機の新機種は、4種類のセンサを用いて使用水量や洗濯時間を調整する機能を備える。通常運転に比べて、最大で約14%の節電、約7%の節水が可能という。

 搭載するセンサは、「温度センサー」と「布量センサー」、「布質センサー」(綿・化学繊維などの割合)、「乾燥センサー」(乾きやすさ)の4種類。洗濯開始時に、温度センサが検知した室温を基に水温を予測し洗濯時間を制御する他、布量センサで最適な水量や洗剤量を決定する。すすぎ時には布質の割合に応じて水量を調整するという。乾燥時は、ドラム槽を循環する温風の温度を検出し、乾燥時間を決定する。

人・天気・明るさから節電

 エアコンの新機種は、人の位置などを検知する「人サーチセンサー」(赤外線センサ)、気圧の推移から天気を予測する「お天気サーチセンサー」(気圧センサ)、室内の明るさを判別する「明るさサーチセンサー」(照度センサ)を搭載する。これら3種類のセンサを活用し、気流の向きや温風・冷風の量を自動で調整し、節電する機能を備えた。

 さらに、コンプレッサの圧縮部に二つのシリンダを搭載する「デュアルコンプレッサー」を採用した。設定温度付近では、一つのシリンダのみの運転に切り換えることで、回転数を落とさずに高い効率を維持できるとする。これにより、消費電力は最小で45Wになった。

 この他、家庭での住宅のエネルギー管理システム「HEMS(home energy management system)」との連携機能を備える(Tech-On!の続報)。