シャープとソニーは、2009年7月に締結した大型液晶パネル/モジュールの製造・販売事業に関する合弁契約を修正する覚書きを締結した(リリースTech-On!関連記事)。両社は同契約について2011年4月に修正の覚書きを交わしていたが、今回はこれをさらに修正する。堺工場での液晶パネルの生産・販売を担うシャープディスプレイプロダクト(SDP)に関して、ソニーが追加出資を行わないことで合意を交わした。

 両社は今後、ソニーが保有するSDP株式(出資比率は7.04%)の取り扱いを含めて、大型液晶パネル/モジュールの合弁事業のあり方や取引関係について2012年9月末を期限に検討を行うという。その上で、シャープが保有するSDP株式の全部または一部を第三者に譲渡するなどの事由が生じた場合には、ソニーはこの期限を待たずに、シャープに対してソニーの保有株式の買い取りを請求できるとしている。両社は、SDPにかかわる合弁関係を解消する方向とみられる。

 SDPは、シャープが大阪府堺市に建設した液晶パネル工場を2009年7月1日に継承した。同年12月29日に実施した第三者割当増資によってソニーから100億円(7.04%)の出資を受け、同日付でシャープとソニーの合弁会社となった。その後、ソニーによる追加出資について両社で協議を進めてきた。