ルネサス モバイルは、米NVIDIA Corp.と共同で、LTEに対応したスマートフォン向けのリファレンス設計を開発し、提供すると発表した(ニュース・リリース)。

 ルネサス モバイルのLTE・W-CDMA・GSM対応のモデム・チップセット「SP2531」(Tech-On!関連記事1)と、NVIDIAの携帯機器向けプロセサ・チップの「Tegra 3」(同2)を組み合わせた設計である。今回のリファレンス設計があれば、セット・メーカーは既存のNVIDIA製品を搭載した3G携帯機器のソフトウェア資産を活用しながら、次世代のLTEに対応した製品を短期間で開発できるようになるという。

 ルネサス モバイルのJean-Marie Rolland氏(最高技術責任者兼販売・マーケティング部門担当専務取締役)は、「次世代LTE対応の高性能スマートフォンを開発するにあたり、Tegra 3を活用する際には、ルネサス モバイルのモデム・チップセットが最適の組み合わせとなる。今回のリファレンス設計の提供により、今後4カ月から1年の間に発売される携帯機器において、画期的な性能向上が図れると期待している」と述べている。

 また、NVIDIAのMichael Rayfield氏(モバイル事業担当ジェネラル・マネージャー)は、「ルネサス モバイルは業界をリードするLTEモデム・プラットフォーム・プロバイダーの一つである。同社のLTE技術とTegra 3を組み合わせることで、セットメーカによるLTEモバイル機器の開発に貢献する」という。

 なお、ルネサス モバイルはスペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2012」の同社ブースで、今回のリファレンス設計を展示中である。