図1●入場待ちの行列
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図2●任天堂の岩田氏
図2●任天堂の岩田氏
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図3●3DSの特徴を説明する,Nintendo of America Inc. President and Chief Operating OfficerのReggie Fils-Aime氏。3DS用ゲームとして現在開発中である,「スーパーマリオ」シリーズや「ゼルダの伝説」シリーズの最新作を紹介した。
図3●3DSの特徴を説明する,Nintendo of America Inc. President and Chief Operating OfficerのReggie Fils-Aime氏。3DS用ゲームとして現在開発中である,「スーパーマリオ」シリーズや「ゼルダの伝説」シリーズの最新作を紹介した。
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 「Game Developers Conference(GDC)」の基調講演で,任天堂 代表取締役社長の岩田聡氏が登壇し,これまでの同社のゲーム開発を振り返った。日本での「ニンテンドー3DS」発売直後,米国での2011年3月27日の発売を控えているとあって,同氏の基調講演に対する注目度は高く,開催1時間前から会場に入場するため来場者の列ができていた(3DS記事リンク集)。

 基調講演では,25年前と現在を振り返り,ゲーム業界の環境の変化について述べた。例えば,ゲーム機に搭載されるグラフィック描画性能やメモリ量が増大すると共に,ゲームの開発コストも増加した。ユーザー数も拡大し,男性ユーザーだけでなく女性ユーザーにもゲームが浸透したとする。

 また,現在注目を集めているソーシャル・ゲームにも言及した。携帯型ゲーム機同士を接続して通信する機能など,ユーザー同士のつながりをもたらす「ソーシャル性」は,これまでのゲーム機でも提供してきたものであり,それが現在のソーシャル・ゲームにつながると説明した。

 モバイル向けゲームも増加しており,無料,あるいは低価格なゲームが増えるなど,ゲーム業界を取り巻く環境が急速に変化していることを強調した。こうしたゲーム業界の変化を受け,継続してイノベーションを起こす重要性を説いた。

Netflix社やAT&Tと協力

 基調講演では,米国でまもなく発売予定の3DS向けに提供されるサービスについても紹介した。例えば,3DS向けに2011年夏から米Netflix社による動画コンテンツの配信を開始するという。このほか,3D対応のトレーラー映像,ミュージック・ビデオのようなショート・ムービーを3DSで視聴可能にする。3DSを使うことで,3D映像の映像記録が出来る点を強調していた。

 通信環境に関しては,コンテンツのダウンロードなどができる米AT&Tの無線LANスポットを1万箇所以上,無料で利用できるようにするという。レストランや書店,コーヒー・ショップや空港などに無線LANスポットを展開する。