図1 「Xtion PRO」のセンサ装置
図1 「Xtion PRO」のセンサ装置
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図2 ,PrimeSense社ブースでの実演の様子
図2 ,PrimeSense社ブースでの実演の様子
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 台湾ASUSTeK Computer, Inc.は,コントローラ不要のジェスチャー入力技術「Xtion PRO」を発表した(図1)(Tech-On!関連記事)。パソコンでの利用を想定しており,センサ装置をパソコンと接続して用いる。接続のインタフェースにはUSB 2.0を利用し,データの送受信とセンサ装置への給電を行う。

 ユーザーの全身の動きを検知できるものの,「指を握るといった細かい動作を検知するのは現状では難しい」(同社説明員)という水準である。センサ端末からの距離が0.8~3.5mであれば動作を検知できる。2011年2月に一般向けに発売する予定で,価格は189米ドルである。

 センサ装置には,イスラエルPrimeSense社の距離画像センサ技術を採用している。同社の技術は,米Microsoft社の「Kinect for Xbox360」にも用いられているが,Xtion PROは,Kinectよりもシンプルなハードウエア構成を採る。Kinectは赤外レーザと赤外カメラで構成する距離画像センサと,可視光カメラ,そして4つのマイクを備える。一方,Xtion PROは距離画像センサのみで,可視光カメラやマイクはない。ただし,「次世代品で可視光カメラを搭載する可能性もある」(説明員)という。

 またXtion PROは,Kinectのようなチルト用のモータを備えていない。このため,Kinectよりも消費電力は小さいとみられる。実際に,USBの給電能力(2.5W)ではKinectは動作しないが,Xtion PROは動作する。

 Xtion PROではセンサ装置だけでなく,対応ゲームやアプリケーション開発に向けたソフトウエア開発キット(SDK)も提供する。SDKにより対応アプリの開発を促し,「将来的にはApp Storeのようなものも展開していきたい」(説明員)とする。

 なお,Xtion PROの動作実演はASUSTeK社のブースではなく,PrimeSense社のブースで行われている(図2)。