ウルグアイでの発表会の様子 ウルグアイのデータ。
ウルグアイでの発表会の様子 ウルグアイのデータ。
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世界の地デジ方式 総務省のデータ。
世界の地デジ方式 総務省のデータ。
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 総務省の発表によると(ニュース・リリース1),12月27日午後(日本時間12月28日午前)にウルグアイ東方共和国が同国における地上デジタル・テレビ放送方式の規格として日本方式(ISDB-T方式)の採用を決定したと発表した(ニュース・リリース2)。総務省によれば,海外での日本方式の採用は,ブラジル,ペルー,アルゼンチン,チリ,ベネズエラ,エクアドル,コスタリカ,パラグアイ,フィリピン(Tech-On!関連記事),ボリビア(ニュース・リリース3)に続いて11カ国目になる。

 総務省の発表によれば,ウルグアイは,バスケス(Vázquez)前政権における2007年8月に欧州方式の採用を決定・公表していた。しかし南米諸国で日本方式採用が相次いだことを受けて,2010年3月のムヒカ(Mujica)大統領の就任後,同国が採用する地上デジタル放送方式について再検討が行われていた。

 こうしたウルグアイ側の動きに対して,総務省は,関係省庁や放送事業者,機器/装置メーカー,研究機関等と連携しつつ,ウルグアイ政府関係者等に対して,日本方式の採用に向けた働きかけを継続して行ってきたという。この働きかけが結実し,前政権による欧州方式の採用決定を取り消し,ウルグアイが地上デジタルテレビ放送方式として日本方式の採用を決定することになったとする。

 総務省の発表では区別されていないが,日本で採用のISDB-T方式と,今回,ウルグアイが採用を決めた方式はまったく同一ではない。ウルグアイが採用するのは,ISDB-TBと呼ばれるもので,ISDB-T方式をベースにするが画像圧縮方式などが異なる。ブラジルなど南米諸国で採用の方式は,ISDB-TBが主流である。なお11カ国は,ISDB-T方式とISDB-TB方式の合計になる。