中国で発売する55型液晶テレビ「55X1000C」
中国で発売する55型液晶テレビ「55X1000C」
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 東芝が,中国市場のテレビ事業を強化する。液晶テレビの製品ラインアップを拡充し,2011年度の販売台数を前年度の4倍に当たる200万台に増やすことを目指す(ニュース・リリース)。

 液晶テレビの製品群拡充に向けて,同社は2010年10月に発売したコスト性能比の高い汎用モデルに加えて,新たに高付加価値モデルを投入する。海外向けとしては初めて,同社の日本向け液晶テレビの最上位機種「CELLレグザ」に採用されている高画質・高音質技術を搭載した55型液晶テレビ「55X1000C」を12月下旬に発売する。これを含め,多様な中国市場ニーズに合わせた9シリーズ24モデルを展開する計画である。

 今回の55X1000Cは,CELLレグザと同様に,1000cd/m2のピーク輝度を実現する「メガLEDパネル」と自社開発の映像処理回路「新レグザエンジン」を搭載する。画面全体を512の領域に分割し,これらの領域ごとに映像に合わせてバックライト輝度を制御することで,高コントラストの映像を表示する。バックライト光源には3072個のLEDを使用する。

 東芝は,販売網の拡大にも力を入れる。同社は,中国の家電メーカーであるTCL Corp.(TCL集団)と中国市場向けの販売合弁会社「東芝ビジュアルプロダクツ(中国)社」を設立し,2010年 10月1日から営業活動を展開してきた(Tech-On!関連記事)。今後は中国の沿岸部だけでなく内陸部の都市にも販売が広がることを見込み,東芝製品を取り扱う量販店や一般家電店を現在の約2200店舗から2013年度に1万5000店舗まで拡大する計画である。