2010年11月某日。同年11月4日から米国で販売が始まった,米Microsoft Corp.の据置型ゲーム機「Xbox 360」向けジェスチャー入力コントローラ「Kinect for Xbox360」を入手した(図1)。お約束の分解を始める前に,少々触ってみた。
Kinectの入った箱を開けようと手に取ると,緑色のシールに目がいった。そこには「DO NOT SELL BEFORE NOVEMBER 4,2010」という文字が(図2)。これまでさまざまな機器を分解してきたものの,こうしたシールを目にするのは初めてだ。よほど販売時期に気を使っているのだろう。
そのシールをはがしてから,箱の中身を見る。目に飛び込んできたのは,紫色と黒色のコントラストだ(図3)。Kinect本体が映えるように,紫色を選択したのだろうか。さっそくKinectを取り出す。
まず,本体よりも,Kinectから出ている長いケーブルに目がいく(図4)。Xbox 360との接続に利用するケーブルだ。現行のXbox 360であれば,接続のための専用端子「AUX」を備える(図5)。この端子を通じて,データの送受信とKinectを駆動するための電力供給を行う。
AUXケーブルの先には,取り外しが可能な追加ケーブルが接続されている(図6)。このため,ケーブル全体が長くなっているのだ。この追加ケーブルをAUXケーブルにつなぐことで,AUX端子を備えていない旧型のXbox 360でも,Kinectを利用できる。
追加ケーブルは,USBケーブルと電源(AC)ケーブルで構成されている。データの送受信はUSBケーブルで,Kinectへの給電は電源ケーブルを介して行う。USB 2.0の給電能力2.5W(5V×500mA)では,Kinectを駆動できないためだ。電源ケーブルの先にあるACアダプターの表記を見ると,約13WをKinectに供給できることがわかる(図7)。
続いて,Kinectで遊んでみることにした。
(続く)