図 StarFox64 3D(画像:任天堂)
図 StarFox64 3D(画像:任天堂)
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 AR(augmented reality,拡張現実感)ゲームの次は,戦闘機を操作するシューティング・ゲーム「StarFox64 3D」で遊んでみる( 前編はこちら)。同ゲームは,もともと任天堂が1996年に発売した据え置き型ゲーム機「NINTENDO(ニンテンドー)64」向けに1997年に発売された。これを3DS向けに改良したものだ。このゲームでは,ユーザーの操る戦闘機が,画面の奥方向に進んでいく。360度のアナログ入力ができる「スライドパッド」を使い,戦闘機を上下左右に動かす。するとすぐに操作に違和感を覚えた。

 スライドパッドを上に動かすと機体が上昇し,下に動かすと機体が下降するのである。文字で書くと当たり前のように感じるが,筆者にとっては慣れないものだった。

 StarFox64 3Dのような,画面の奥方向に進んでいく戦闘機ゲームの場合,十字キーの下を押すと戦闘機は上昇し,上を押すと下降する,という場合が多い(少なくとも私が体験してきた同種のゲームでは)。これは,スロットルを引いたときに戦闘機が上昇,押したときに下降する,ということを表現するために導入された仕組みとみられる。この操作に慣れている筆者にとって,スライドパッドの下を押すと戦闘機が下降,上に動かすと上昇,という操作体系はまったくなじめなかった。

 この操作体系の違い以外は,非常に楽しめた。特に3D表示のグラフィック性能の向上には目を見張るものがあった。3DSの立体表示は,画面から立体物が飛び出して見えるというよりも,画面内の奥に映像が広がっているように見える。つまり,映像に奥行き感があるのだ。これにより,遠くから近づいてくる障害物や敵機と,操作している戦闘機との距離感がつかみやすい。

 加えて,戦闘機の後ろ側に回ってくる敵機が,あたかも本当に戦闘機の後ろ,つまり画面の前方向にいるように見えるのである。古くから,こうした類のゲーム(「とびだせ大作戦」など)を楽しんだ経験のある筆者にとっては感動ものだ。

 そうこうしているうちに体験時間が終了。ブース内から出て,再び現実に戻る。もう一度,並んで体験したい。そう思うほど,楽しかった。