図1 スマートフォン製品群「ISシリーズ」を発表
図1 スマートフォン製品群「ISシリーズ」を発表
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図2 5型のタッチパネル・ディスプレイとQWERTYキーボードを備えるAndroidスマートブック「IS01」。キーボードの上部に配置したトラックボールでの操作も可能
図2 5型のタッチパネル・ディスプレイとQWERTYキーボードを備えるAndroidスマートブック「IS01」。キーボードの上部に配置したトラックボールでの操作も可能
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図3 ワンセグ視聴アプリの画面
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図4 KDDIが開設する「au one Market」の画面
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図5 IS01のメニュー画面
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図6 Android端末の第2弾を開発中
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図7 Windows Mobile 6.5.3を採用した「IS02」
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図8 筐体の厚さは12.9mm
図8 筐体の厚さは12.9mm
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 KDDIは2010年3月30日,米Google Inc.の携帯機器向けソフトウエア・プラットフォーム「Android」を採用した携帯端末「IS01」を発表した(発表資料)。スマートフォン製品群「IS series」(図1)の第1弾で,「ネットブックとスマートフォンの良いところを一つにした“スマートブック”」(KDDI 取締役執行役員常務 コンシューマ商品統括本部長の高橋誠氏)と位置付ける。小型のノート・パソコンのような形状を採用し,960×480画素で5型のタッチパネル・ディスプレイとQWERTYキーボードを備える(図2)。発売は2010年6月以降の予定。シャープが開発した。

 IS01には,ワンセグの受像機能や赤外線通信機能など,標準のAndroidが備えない国内市場独自の機能を追加した(図3)。「@ezweb.ne.jp」のメール・アドレスを使うEメール機能およびデコレーション・メール機能にも2010年8月以降に対応する。また,道案内サービス「au one ナビウォーク」や音楽配信サービス「LISMO!」といったKDDIのサービスを利用するためのアプリケーション・ソフトウエア(以下,アプリ),頓智・が開発したAR(augmented reality)分野のソーシャル・アプリ「セカイカメラ」などを搭載する(Tech-On!の関連記事)。LISMO!への対応は2010年9月以降の予定。デスクトップ画面上に常駐させられるウィジェットも提供する。KDDIの各種ネットワーク・サービスにアクセスできるウィジェットや,SNS「mixi」のステータスを表示するウィジェットなどを用意する。

アプリ配信サイトを開設

 KDDIはIS01の発売に合わせて,Android用アプリ配信サイト「au one Market」を開始する(発表資料図4)。検索やランキング,ジャンルなどでアプリを探せるようにするほか,アプリの料金を通話料と合算して支払える「auかんたん決済」機能,アプリの提供者の希望によってKDDIが安全性を検証する「セキュリティチェック」機能などを提供する。Google社が運営する「Android Market」とは,「au one MarketからAndroid Marketにリンクを張るなど,シームレスに運営する」(高橋氏)。au one Marketでアプリを囲い込む意図はないと説明した。

 利用するアプリを選ぶメニュー画面などのGUIは,操作の「心地よさを追求した」(高橋氏)。例えば,丸いアイコンで表示したアプリを配列状に並べるメニュー画面(図5)を採用し,そのメニュー画面から任意のアイコンをドラッグ・アンド・ドロップするとデスクトップ画面にショートカットを生成できる。デスクトップ画面は複数設定可能で,アプリの分野ごとに別の画面にショートカットをまとめるといった使い方ができる。GUIはスウェーデンOcean Observations社が開発した。

 IS01が対応する移動通信方式はCDMA 1x EV-DO Rev.Aで,内蔵するマイクとスピーカーを使って通話もできる。無線LAN通信機能はEEE802.11bおよび同11gに対応する。外形寸法は83mm×149mm×17.9mmで,重さは227g。搭載するLiイオン2次電池の電流容量は1400mAhで,連続通話時間は約310分,連続待受時間は約200時間である。動作周波数が1GHzのマイクロプロセサを備える米Qualcomm Inc.のチップセット「Snapdragon」を採用した。

 さらにKDDIはAndroid端末の第2弾として「ケータイとスマートフォンの良いところを一つにした」(高橋氏)機種を開発中であることを明らかにした(図6)。第1弾のIS01が主に2台目需要を想定したものであるのに対し,第2弾は主に1台目としての利用に向ける。ワンセグ受信機能や,「おサイフケータイ」対応のためにFeliCaチップなどを搭載することを検討している。

スライド型のWindows Mobile端末も発表

 IS01の発表と同時にKDDIは,「Windows Mobile 6.5.3」を搭載したスライド型スマートフォン「IS02」を発表した(図7)。東芝が開発した。4.1型のタッチパネル機能付き有機ELディスプレイを採用し,QWERTYキーボードを備える。外形寸法は66mm×123mm×12.9mmであり,スライド型ながら薄い筐体を実現した(図8)。よく使うアプリを優先的に表示する,タッチ操作を想定した東芝独自のGUI「NX! UI」を採用した。IS01と同じく,2010年6月以降に発売する。