v1.2の特徴
v1.2の特徴
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発表会で示された普及予測。調査会社の米In-Stat Groupのもの。
発表会で示された普及予測。調査会社の米In-Stat Groupのもの。
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 デジタル・インタフェース規格「DisplayPort」の最新仕様である「v1.2」が策定された。同規格の策定/普及促進を図るディスプレイ関連の標準化などを手掛けるVESA(Video Electronics Standards Association)が,報道機関向け説明会で明らかにした。2009年12月22日に仕様が確定したという。以前より,2009年12月中の仕様策定を示唆していた( Tech-On!関連記事)。v1.2対応製品は2010年末に出るようだ。

 V1.2と現行仕様「v1.1a」との主な相違点は以下の通り。データ伝送が速い,マルチ出力が可能,ミニ・コネクタの導入などである。高速化されるのは,映像信号を伝送する「Main Link」と,制御信号などをやり取りする補助チャネル「AUX CH」の2種類。Main Linkの信号線1対(1レーン)当たりのデータ伝送速度を5.4Gビット/秒と,v1.1aから2倍に高速化する。DisplayPortでは,最大4レーン使用できるので,ケーブル1本で21.6Gビット/秒となる。これにより,3次元映像や,2160×3840画素の映像へ対応する。

 マルチ出力に対応したことで,1台のノート・パソコンから,複数のモニターへと映像を出力できるようになる。ミニ・コネクタの導入は,薄型ノート・パソコンに向けたもの。v1.2の仕様策定に先駆け,ミニ・コネクタ仕様は策定されていた。

なお,DisplayPortは主にパソコン関連のメーカーが策定作業の中心メンバーとして携わっている。例えば米Dell Inc.,米Hewlett-Packard Co.,米NVIDIA Corp.などである。そのため,説明会で示されたパソコンにおけるDisplayPortの普及予測は強気なデータだった。それによると,2009~2013年にかけてDisplayPortが浸透し,VGAやDVIは大幅に減少するという。