フリービットは2009年9月29日,12%の出資先であったエグゼモードを100%子会社とした(プレス・リリース関連するインタビュー記事)。

 これまでフリービットは,出資比率を持ち分法の適用範囲外に抑えて,在庫リスクなどを抱えるエグゼモードがフリービットの収益に悪影響しないようにしてきた。実際,エグゼモードの2009年3月期決算は,純資産がマイナス6100万円だった。

 それにも関わらずフリービットが連結子会社化した理由は,「エグゼモードの事業構造を変えて『Maker's Maker』という事業モデルを確立するため」(同社)である。具体的には,エグゼモードが設計・製造委託の代行のほかに手掛けていた独自ブランド品事業を縮小する。独自ブランド品はMaker's Maker事業の「ショーケース」となる商品が中心になるようだ。

 同社がいうMaker's Makerとは,家電ベンチャーや家電を手掛けたい通信企業,流通業者といった,ハードウエアの設計リソースを豊富に持たない企業に対して,設計業務はもちろん課金システムやコンサルティング,ユーザー・サポートなどを提供するものである。なおフリービットは,ISPからの業務受託ビジネスをISP's ISPと呼んでいる。

 さらにフリービットは,米Google社が主導するOS「Android」を用いた家電の開発に向けたソフトウエア/サービスの提供事業の開始も表明した(プレス・リリース)。中核となるソフトウエアは,フリービットのWebサーバ・ソフトウエア「ServersMan」である。

 これに関してグーグル 代表取締役 社長の辻野晃一郎氏は,「ServersManは、言ってみればネットのあっち側をこっち側に持ってきたという事が画期的。Googleとしても今後の発展に大いに期待しています」とのコメントを寄せている。