技術経営 技術者が知っておきたい経営と市場の最新情報
 

民放テレビ,番組コンテンツのオンデマンド配信サービス強化に動く

道本 健二=日経エレクトロニクス
2009/02/03 19:17
印刷用ページ

 テレビ放送局各社は,番組コンテンツをインターネットでオンデマンド配信するサービスに徐々に力を入れ始めた。東京放送(TBS)は2009年2月3日から,期間限定で現在放送中の番組を無料配信するという試みを開始した。また,フジテレビジョン(フジテレビ)はKDDI,沖縄セルラーやジュピターテレコム(JCOM)が運営する動画配信サービスに,2月10日から同社の番組コンテンツを提供する。

 テレビ局によるオンデマンド配信強化の背景には,不況の影響で減少している広告収入を,オンデマンド配信の広告や利用料で補いたいという事情がある。そしてもう一つ,「放送局が自ら正規のコンテンツを配信することにより,動画配信市場全体の健全性を確保する一助に」(TBS)というように,コンテンツの違法アップロードが常態化している現状を一刻も早く改善したいという狙いがある。

 TBSが2009年2月3日から開始したのは,現在放送中のドラマやバラエティ番組を期間限定でパソコン利用者向けに無料で配信する「TBSオンデマンド無料見逃しサービス」。現在地上波で放送しているドラマ「ラブシャッフル」とバラエティ「ザ・イロモネア」の2番組を,2009年2月3日から3月28日まで無料(広告付き)で配信する。過去に放送したものではなく,現在放送中の番組を無料で配信するという取り組みは「民放キー局としては初の試み」(TBS)とする。

 具体的には,二つの番組の最新話を,放送終了日の2日後から次回放送開始時まで配信する。TBSのホームページのほか,「テレビドガッチ」と「Yahoo! JAPAN」でも視聴できる。

 同社はまた,現在運営中の有料動画配信サービス「TBSオンデマンド」の改革にも着手する。同サービスは現在,オリジナル番組が中心となっているが,視聴者からの要望が多い「ライブラリー番組」(TBSが過去に製作し地上波で放送した番組)の配信を2009年4月から本格的に開始する予定である。まずは連続ドラマ5作品(約50話)規模からスタートし,最終的にはドラマ以外も含めて100作品(約500~1000話)規模を目指すという。

 同社は「TBSオンデマンド無料見逃しサービス」のトライアルや「TBSオンデマンド」の強化を通じて,ユーザーの利用動向などを把握し,コンテンツを活用した新たなビジネスの可能性を今後検討していくとする。

 一方のフジテレビは,有料動画配信サービス「フジテレビ On Demand」のコンテンツ提供先の拡充を急ぐ。

 KDDI,沖縄セルラーは2009年2月2日,専用のSTB(セットトップ・ボックス)である「au BOX」などを利用した動画配信サービス「LISMO Video」や,光ファイバー網を用いた「ひかりone TVサービス」内のビデオ・オンデマンド「MOVIE SPLASH」で,「フジテレビ On Demand」の人気番組コンテンツを2月10日から順次配信開始すると発表した。

 続く2月3日にはJCOMが,同社が運営するビデオ・オンデマンド「J:COMオンデマンド」で,「フジテレビ On Demand」のコンテンツを2月10日から順次配信すると発表した。

 配信するのはドラマ「セレブと金太郎」「ライアーゲーム」,バラエティ「爆笑レッドカーペット」「リチャードホール」の4番組。「ライアーゲーム」と「リチャードホール」は2月10日から,「セレブと金太郎」と「爆笑レッドカーペット」は2月17日から配信開始する。

 この4番組は,フジテレビが2008年11月に始めた「いつでもテレビ どこでもテレビ」で配信しているもの。「いつでもテレビ どこでもテレビ」は「フジテレビ On Demand」内で地上波番組のラインナップをさらに強化するという企画であり,今後も順次,地上波の番組を増やしていく予定である。

 「フジテレビ On Demand」は現在,フジテレビのホームページだけでなく,携帯電話機向けサイト(NTTドコモ,ソフトバンクモバイル,au)でも視聴可能である。今回の発表により,コンテンツの提供先が「au BOX」および「ひかりone TV」,「JCOM」のユーザーにも広がったことになる。

この記事を英語で読む

【技術者塾】
実践で学ぶ!システム設計力強化トレーニング(9/2・3開催)

~複雑化する製品の設計情報を見える化し、品質向上と開発効率化を実現~


システム・サブシステムにおいて、要求⇒機能⇒実現手段の順に段階的に設計案を具体化しながら、各段階において異分野の技術が相互に与える影響や背反事項のすり合わせを行うことが重要です。また、元々日本企業が得意なすり合わせをより効率的・効果的に行うために、設計情報を見える化し共通言語とすることが必要です。これらにより、システム目標の未達や見落としを防ぎ、品質向上と開発効率化の実現を目指します。詳細は、こちら
日時:2015年9月2日(水)・3日(木)
いずれも10:00~18:00
会場:京王品川ビル セミナールーム(東京・品川)
主催:日経テクノロジーオンライン
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング