SEDパネルに関するキヤノンと米Nano-Proprietary,Inc.の特許訴訟で,キヤノンは控訴審が発行した裁決書を受け取った。第5巡回地区控訴裁判所は2008年7月25日,キヤノンとNano-Proprietary社の間のライセンス契約は有効であるとの判断を下し(Tech-On!関連記事),これに対するNano社の異議申し立てを同8月21日,却下した。裁判所は同8月29日に裁決書を発行,キヤノンは同9月5日,これを受け取ったという。

 キヤノンは今回の判決について「当社の主張をほぼ認めたもので妥当」(キヤノン広報)と評価している。SEDの事業化の時期については「今はコメントできない。今回の係争もこれで終結したとは限らない」(同)とした。控訴審判決に不服の場合は,90日以内に最高裁に上告することができる。今回の場合,期限は2008年11月19日。Nano-Proprietary社の動き次第では,訴訟はまだ続く。